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2020年10月10日 (土)

ビジネス文書のサンプルと現実のギャップ

企業のお客様相談室などでは、
定型文を使うことが多いのでしょうか。
配置されている人数も多くはないと思うので、
作業効率を考えたら、そうなってしまうのかもしれません。

先日、初めて買ったある商品に問題があって軽傷を負い、
今後の改善に活かしてほしいと思い、お客様相談室に報告しました。

すぐに返事とお詫びの品が届きましたが、
定型文だけの手紙でした。

ビジネス文書には詳しくないので、
受け取った手紙の仰々しさに驚いたのですが、
ビジネス文書・消費者へのお詫び、などで調べてみたら
そっくりなサンプルがありました。
今時でも、あれがマナーなのですね。

受け取った手紙は、サンプルよりさらに仰々しい感じだったのですが、
サンプル自体が、受け取る側とのギャップがあるように思います。
ビジネス文書のマナーは、どこまで守るべきなのか気になります。

例えば、出だし。

拝啓 〇〇様におかれましては、益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。

これ、入れないとダメなのでしょうか。

挨拶文なので深い意味はないのでしょうが、
自社の商品を使ってケガをした人に対して、
「清栄」とか「お慶び」とか、とても違和感があります。

そしてこの一文のせいで、なんだか「他人事」と思われているような、
どこか「遠くから」対応されているような印象を受けます。
もし私がとても怒っていたなら、この一文を読んだだけで
余計に怒りがこみあげてきちゃうと思います。

それでも、ビジネス文書のマナーとして、必要なのでしょうか。。。

そのほか、気になる部分を抜粋します。


日頃は弊社商品をご愛顧いただきまして誠に有難く厚くお礼申し上げます。


今回初めて買って、問題があったから気に入ってないのに、
「ご愛顧」っていうのはどうなのでしょうか。
1度しか買ってないのに「誠に有難く厚くお礼」って畳かけられても、
こちらは引いてしまいます。
息継ぎしたいから、読点も入れてほしい(^^)。

この度は弊社商品において大変ご不快の念をお掛けし、誠に申し訳ございませんでした。

ケガをしたことに対して、
「大変ご不快の念をお掛けし」というのもしっくりこないし、
「お怪我は大丈夫でしたか」などの言葉もないので
「申し訳ない」という気持ちが伝わってきません。


お手数をお掛けしましたので、弊社商品をお送りさせて頂いております。

ケガをしたことが「お手数」なのでしょうか。
「お送りさせて頂いております」は二重敬語ですね。
「頂きます」ではなく「頂いております」だと、
「いつもそうしております」というニュアンスが感じ取れます。
シンプルに、「お送りします」ではダメなのでしょうか。


末筆ながら、〇〇様の今後のますますのご健勝を心から祈念申し上げます。

そして最後に、就活を思い出すお祈り。
しかも「祈念」って、どんだけ祈ってくれるんだろう(^^)。
「ケガが早く治ること」を祈ってくれるならわかりますが、
「ご健勝」ではいかにも使いまわしな感じです。

「今後の改善の参考にさせていただきます」という言葉もありましたが、
本当に改善する気持ちはあるのかな?と思ってしまいました。

一人ひとりに対する返事を考えるのは時間もかかるし、
寄り添った言葉を考えるのも大変だと思います。
しかし、「不快の念」ですませるのではなく、
それぞれのケースに合わせて言葉を選び、
今回なら、ケガをしたことに対する言葉を入れてこそ、
お詫びの気持ちが伝わるのではないでしょうか。

この手紙からは、「気持ち」が全く伝わってきませんでした。
ビジネス文書って、どうしてこんなに現実とかけ離れているのでしょうか。
丁寧であることは大切ですが、もっとシンプルで寄り添った感じの方が
お詫びの気持ちが伝わるように思います。

このような定型文は、いつ、誰が考えたかわかりませんが、
「マナーだから」使い続けるのではなく、
「相手がどう感じるか」を考えて変えていくことも
必要なのではなないかと思います。


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